計画にあたって

ここに来られる来院者は少なからず不安を抱えています。
機能優先・動線重視の病院施設において、暗くなりがちな待合スペース。
来院者の不安を少しでも和らげることとテーマに「外光が差し込む明るい木造のクリニック」を目指しました。

出雲らしい特徴ある外観

外観
外観(夜景)

既存建物の杉板型枠打放外壁と波打つ屋根に対して、杉板型枠打放・杉板外壁と反り上がる木造屋根により、親和性と特異性を持たせました。
片勾配の木造屋根は瓦のようなSUS亜鉛メッキ鋼板の採用し周辺環境との調和を図っています。また、床材には石州廃瓦を再利用したオリジナルの床材です。

来院者がわかりやすく機能的な平面

動線

来院者の動線が1階で完結し、待合スペースを中央に配置した利用しやすくわかりやすい計画としています。
操作室間と休憩スペースを直接接続したスムーズな医師・技師動線と事務室・診察室・処置室を連続配置した医師・看護師動線を確保しています。
また、将来の機器増設や更新・メンテにも配慮しています。

光が差し込む明るい内部空間

空間

MRI室等は機能上必要とされる高さを確保し、上部に屋外機械を設置。反り上がる木造屋根はガウディも多用したカテナリー曲線を利用した形状であり、ハイサイドライトから取込んだ光は天井に反射し室内を優しく照らします。
外周は隣地への機器騒音・景観に配慮し、コンクリート外壁を立ち上げ開口部は可能な限り配置を抑えています。

 

●高野俊吾建築設計事務所 高野 俊吾

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